【iWatch】を装着するだけで手術がうけられる時代？！

焦点：米アップルが医療技術幹部を引き抜き、ｉＷａｔｃｈへの布石か | Reuters

 ［サンフランシスコ　５日　ロイター］ – 米アップルはこのところ、バイオテクノロジー業界の幹部を相次いで引き抜いている。同社のこうした動きは、今年下期にも発売されるとみられている「ｉＷａｔｃｈ（アイウォッチ）」といったウエアラブル端末について、同社の計画を占うヒントとなるだろう。

っというニュース。

のりのり麻酔科医です。

どうやら遠くない未来に発売されそうなiWatchに、今後搭載される技術のひとつが「健康」関連であることが見え隠れしているそうです。

なんでも、近年アップル社が引き抜いているというバイオテクノロジー業界の「名が知れた人達」は、医用生体工学、とりわけセンサー技術分野の人々らしいのです。

まあ、「医用生体工学」や「センサー技術分野」と言ってもあまり馴染みがなく、ピンとこないですよね。

ボクもそうなんですが、記事中にピンと来たキーワードがあったんです。

それは、「マシモ」という会社です。（→公式ホームページ）

マシモ（Masimo）は「パルスオキシメーター」という、手術中や病棟等の医療現場で使うモニターで有名を販売している会社で、ボクたち麻酔科医はよくお世話になっています。

パルスオキシメーターは非侵襲的に動脈血中の酸素飽和度を測定する機械で、指や耳たぶに専用のクリップやシールをつけるだけで測れます。最近はおでこで測れるシールもあります。

簡単にいうと、注射をせずに血液中にどのくらい酸素が足りているかわかる機械なのです。（一昔前の外科医や麻酔科医は、血の色で判断していました（汗）

1990年代に日本でも普及した、このパルスオキシメーターのおかげで、手術や病棟管理の安全性がぐっと向上したんですね。（ちなみに発明者は日本人です♪→詳しくはこちら）

・・・話しを戻すと、

最近のマシモのパルスオキシメーターの性能はかなり高く、脈拍数や酸素飽和度以外にも動脈血中のヘモグロビン濃度（要するに貧血の具合）や末梢の循環の具合が測れちゃうんですよ（汗）。

非侵襲的、つまり「痛くない」・・・というのがポイントで、

この性能に腕時計についちゃえば、病院で受けられる高度な健康管理が、自宅でできるわけです。

血圧計や体温計の機能が搭載され、かかりつけ医のコンピューターと繋がっていれば、診察が必要なタイミングを逃さずに患者さんに連絡ができるかもしれないし、一人暮らしのご老人が具合が悪くなったときにいち早く気づく事ができるようになるかもしれません。

また、手術を受ける際に必要な、もっともシンプルなモニター類は「心電図」「血圧計」「パルスオキシメーター」なので、

将来はiWatchのようなウェアラブル端末を装着するだけで手術を安全に受けられる時代がくるかもしれませんね？！